BCLとベリカード
70年代から80年代にかけて国内でブームになった、BCLという遊びをあなたはご存じだろうか。
BCLとは、「ブロードキャスト リスニング」つまり、短波ラジオを使って海外のラジオ放送を受信するという極めてマニアックな、
真のオタクにのみ許される素敵なホビーなのである(笑)
どんだけマニアなんかというと、受信した放送局にわざわざ受信したことを手紙で通知して、放送局から記念カードを送ってもらって収集したりするらしいのである。
これをベリカード収集というらしい。
毛利宇宙飛行士もBCLマニアだったようです!
リンク: 月刊短波2009年7月号(第4版) 編集 赤林隆仁
「 日本人宇宙飛行士 毛利衛氏を宇宙へ駆りたてたのは、BCLだった事はあまり知られていない。
氏は中学から高校にかけて、ラジオをよく作ってい た。その手作りラジオでオーストラリアや南アメリカなど、地球の反対側から聞こえてくる放送に胸をときめかせていたのだ。エクアドルに滞在した時には当時 の.『アンデスの声』放送にも出演したことがある。
星の季節である7月にちなみHCJB日本語放送では7月4日に「毛利衛さんと語る(1)」、11日に 「毛利衛さんと語る(2)」を放送、この2回の放送に対する受信報告には毛利氏の写真入りの特別QSLをHCJBから発行する。
また7月18日の放送には 「宇宙をめぐる人工衛星」と題して4月に放送して反響の大きかったJSWCの大武逞伯氏出演の放送を再放送する。
7月18日の放送に関してはJSWCから も特別QSLを発行する。希望に応じてJSWC5周年記念(1957年)、JSWC50周年記念(20022年)、2009年丑年のいずれかを選択でき る。
受信報告は、SASE(返信切手を貼った返信住所記入の封筒)同封で、〒248-8691 日本郵便鎌倉支店私書箱44号 日本短波クラブQSL係ま で。(JSWC 大武逞伯氏) 」
春先には某ディスカウントショップで買った1980円の短波付きのポータブルラジオ(筆者が短波受信を始めるきっかけとなった)の短いロッドアンテナに2メーターほどの細いビニル電線を巻きつけて2階の自室から北京放送局の日本語放送を受信してみた。
音声信号が近づいたり、遠ざかったりするフェージングという現象が見られたものの、なかなかの音質で楽しめた。夜仕事から帰ってラジオを聞いてみると、春の温かい空気とともに、中国独特の、胡弓のゆったりとしたBGMが流れ、穏やかでゆったりしたナレーションの声に昼間の喧騒をわすれ、癒された。
番組の中で、いかにも中国らしくて面白いと感じたのは、福建省から上海に出稼ぎにきた青年劉さんの苦労話である。いかにもリアリティがあって好感がもてた。TVニュースでは悪いところばかりが目立つ中国にも愛すべき側面があると感じることが出来た。
最近は新しいHFトランシーバーとダイポールアンテナでオーストラリアABCの英語放送や中国局の英語放送も聞くことが出来た。
また、早朝に7.220MHzで受信したロシアの放送も新鮮だった。最初はどこの国の言葉か全くわからなかったが、唯一聞き取れた「スパシーバ(ありがとう)」というう一語でロシアだと気付いた。
言語は理解できなくとも、その国独特の雰囲気を味わい、遠い国に旅した気分を味わうことができるのがBCLの魅力ではないでしょうか。。